定額制音楽配信サービス「LINE MUSIC」のCMに起用されている楽曲が、今週の音楽シーンを賑わせている。
1曲はカーリー・レイ・ジェプセンの「I Really Like You」で、最新のiTunesトップソングで1位を獲得するほどの大ブレイクとなっている。もう1曲は西野カナの「好き」で、CMの放送が始まった途端に、圏外からトップ10に浮上している。
■ 「LINE MUSIC」のCMが再ヒットをもたらす
カーリー・レイ・ジェプセンと西野カナの楽曲が売れ行きを伸ばし始めた時期は、「LINE MUSIC」のCMの放送開始時期と重なる。
iTunesのトップソングで、カーリー・レイ・ジェプセンの「I Really Like You」は、CMの放送開始前に20位台を推移していたものが、放送開始後には1位(7/19付)まで浮上。西野カナの「好き」はCMの放送開始前に圏外だったが、放送開始後には9位(7/19付)まで浮上している。
→ 15/07/19付iTunesトップソング:カーリー・レイ・ジェプセン「I Really Like You」登場137日目で初のチャート1位獲得!
■ 「LINE MUSIC」CMで「iTunes Store」の売上が伸びた意味を考える
「LINE MUSIC」のCM効果で「LINE MUSIC」の利用者がどれだけ増えたかは定かではないが、少なくとも「iTunes Store」における2曲の売れ行きが上がったことが分かるのは間違いない。定額制の音楽配信サービスのCMを見て、従来型の音楽配信サービスで楽曲を購入するアクションが多く発生したということになる。
これらのサービスの性質を考慮すると「iTunes Store」で今回の2曲を購入した層が「LINE MUSIC」を同時に契約していることは考えにくい。逆に「LINE MUSIC」の契約者が「iTunes Store」で楽曲を購入しているとも考えにくい。
つまり、今回の現象を言い換えると、理由は不明だが、CMを見て定額制の音楽配信サービスを使おうと思うのではなく、そのまま従来型の音楽配信サービスを使い続けようと考えた層が多く存在することが、浮き彫りになったと言えるようだ。音楽配信のパラダイムシフトが進むと言われる中で、実に興味深い現象と言える。
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