CDから配信へのシフトが進む音楽界に、新たな音楽の楽しみ方が加わる。
アメリカのAmazon.comは、Web上のストレージに保存した音楽をPCやAndroid端末を使って再生可能な新サービス “Amazon Cloud Player” を公開した。このサービスにより、ユーザは手元に音楽がなくても、端末さえあれば音楽を楽しめるようになる。
■ 端末を選ばず、どこでもお気に入りの音楽を再生可能
Amazon.comの “Amazon Cloud Player” は、Amazonが提供するクラウドのストレージ領域に保存した音楽ファイルを、PCやAndroid携帯端末を利用し、いつでもどこでもストリーミング再生できるサービスである。
ユーザは、Amazon MP3で購入した音楽を無料でストレージ領域に保存することができる。保存した音楽は、インターネット接続が可能なあらゆる端末から再生できる。また、これまで持っていた音楽をアップローダを使ってストレージに保存できるため、Anazon MP3で配信されている範囲を超えて音楽を楽しむことができる。
今のところ、このサービスを利用できるのはアメリカ在住のユーザに限られる。
■ “クラウド型音楽サービス” が次のパラダイムシフトとなるか?
既存の音楽配信との大きな違いは、ユーザ自身の手元に音楽ファイルを置かないことである。
これまでの音楽配信は、ユーザが購入した音楽を、自分の端末に保存して持ち歩きながら楽しむものだった。
一方、今回Amazon.comが立ち上げたサービスでは、ユーザが購入した音楽を全てWeb上のストレージ領域に保存して楽しむ。ユーザは、音楽ファイルを自分のHDD等に記憶する必要がない。インターネットに接続できて音楽再生が可能な端末があれば、どこからでもWeb上に保存した音楽を楽しめる。
近年、iPhoneに代表されるスマートフォンと、高速インターネット回線の普及により、ユーザは以前よりも手軽に音楽を利用できるようになった。現在、 既存の音楽配信モデルの普及が進んでいるが、今回のクラウド型サービスのような提供モデルも今後増えていきそうだ。
関連サイト
・Amazon.com MP3 Downloads (米AmazonのMP3配信トップページ)
・米Amazon、クラウド上に音楽ファイルを保存・再生できるサービスを開始 (From Internet Watch)
