本人歌唱より効果大?「のど自慢」「ものまね」の楽曲披露後にDL数が急増!

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home近年、老舗番組「HEY! HEY!HEY!」の終了、全体的な視聴率の低下など、音楽番組にとっては苦しい状況が続いている。
音楽番組の権威が落ちたと言われる中で、健闘しているのが「のど自慢」「ものまね」系の音楽番組である。これらは、歌手本人ではなく、素人、お笑い芸人、タレントらが楽曲を披露するものである。最近、この種類の番組で披露された楽曲が、放映直後から大きく売上を伸ばすことが分かり、その放映効果が注目されている。



■ 披露直後に1位獲得!
   2008年にリリースされた木山裕策の「home」は、リリースから4年以上経過した昨年10/7に、突然iTunes Storeのトップソングチャートで1位を獲得した。

   1位を獲得する直前、日本テレビ系「のどじまん
ザ!ワールド」という番組で、アメリカ人歌手のクリス・ハートが飛び抜けた歌唱力で「home」を歌い上げ、会場を感動の渦に巻き込んだ。その模様がテレビを通じて伝えられると、「home」は披露直後からiTunes Storeのトップソングチャートを駆け上がり、
あっという間に1位まで上り詰めたのだった。

2012/10/7 22時過ぎのiTunes Storeトップソングチャート
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■ 「のどじまん
ザ!ワールド」が持つ巨大な放映効果

   実は、この番組で放映された楽曲には、放映後に大きく売上が伸びる傾向があることが分かっている。12/24の放送後、iTunes Storeのトップソングチャートでは、披露されたレミオロメン「粉雪」が143位→39位、B’z「いつかのメリークリスマス」が122位→37位、木山裕策「home」が199位→51位へ急浮上。MISIA「逢いたくていま」は、300位圏外→12位という凄まじいアップを見せた。いずれも、本人ではなく、番組に集まった外国人歌手が歌っていた。

■ 「ものまね王座決定戦」の威力も半端なし
   フジテレビ系の「ものまね王座決定戦」も、お笑い芸人やタレントが「本人風」のものまねをして楽曲を披露するが、こちらの放映効果も凄まじいものとなっている。12/28の放送後には、披露されたMISIA「逢いたくていま」が53位→22位、レミオロメン「粉雪」が66位→37位、アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」が76位→47位、HY「366日」が125位→34位、中島美嘉「ORION」が185位→67位、スキマスイッチ「奏 (かなで)」が259位→81位、といった急浮上が見られた。

■ 本人歌唱時以上の放映効果?
   こうした番組の放映後に浮上する作品の中には、音楽番組で本人が歌った時以上の放映効果が観測されている事例もある。

   憶測だが、音楽番組で本人が歌うと上手いのはあたりまえであり、そういう前提で見るため、放映後の感動も小さくなり、「紅白歌合戦」など大規模な番組で無い限り、売上の伸びは小さめとなるのかもしれない。「ものまね王座決定戦」「のどじまん ザ!ワールド」の場合、素人がどこまで似せて歌うのだろうと興味本位で見てみたら、想像を遥かに超える上手さ(意外性)で感動してしまい、思わず購入に走るのかもしれない。

   「のど自慢」も「ものまね~」も、昔からテレビでよく見かけるものである。ダウンロード全盛の今、これらの番組が持つ威力が再評価される時が来たようだ。

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