収録された2曲とも、久々にZARDらしさが帰ってきた作品となった。前作「今日はゆっくり話そう」で既に以前のZARDを髣髴させるギターによる8ビート刻みは戻ってきており、90年代に最も輝いていた頃のZARDらしさが復活している感はありましたが、この作品でよりその「らしさ」が明確になったと思いました。
ZARDの作品もそうですが、昔のBeing系サウンドに「ストリングス」は欠かせない存在でした。最近のZARDの曲ではそれがうっすら見え隠れする程度で、昔からZARDが好きだった者にとっては、曲は良くてもなんか物足りない、という思いをされていた方も多かったはずです。しかし、この作品で全てとは言えませんが、昔のあの輝きが戻ってきた感を自分は受けました。
その中で「夏を待つセイル(帆)のように」。
聴くだけで潮風がやってきたような感覚を目の当たりにさせられるこの曲は、曲調こそもの凄く明るいものですが、実は歌詞が結構不安げのような気がします。自分の愛で人を傷つけてしまう事や、昔の自分を恥じたりするような歌詞で、前向きながらも至る所に不安な思いが込められています。
それでも前へ進みだす主人公の思いが、この明るく暖かい、爽やかなサウンドから明らかに聞こえてくるのです。そして散りばめられたストリングスはそのやわらかい潮風によって包み込まれる様々な思いを彩ります。
「太陽の彼方いっぱい 失敗ばかりしたけど
反発しあったり…
でも今は ひとつに向かっているよ
そこには夢があるから」
試聴(TRACKS をクリック)→
http://www.wezard.net/disco/sl/window/sl040.html
星のかがやきよ/夏を待つセイル(帆)のように | |
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