第96位
この曲がday after tomorrowの最後のシングルになってしまうとは、これを初めて聴いた当時自分には全く予想できなかった事態だった。それだけに、ラストシングルとして特に特別な意識を持ってこの曲を聴くのは避けるようにしています。
ただ、歌詞だけを眺めていると、確かに予感させるものが見えてきてしまうのは否めない事実ではありますが…。
この曲は発売された2月という時期と同じく、冬の終わりの季節から、徐々に春に向かう中での「男」の心情を描いた曲でしょう。女性ボーカルですが歌詞には「僕の名前呼ぶ声が」などと、歌い手すなわちこの歌の主人公が男であることを示す語句が頻繁に登場します。
曲調は至って爽やか。冷たい風が春風に変わるような曲調の展開を見せ、サビの終わりでは、そんな季節の移り変わりが恋人の存在の大きさを心の中に焼き付けさせるかの如く寂しげな、かつ爽やかなメロディーとなり、misonoがそれを上手く歌い上げています。
ELTの時代から受け継いできた五十嵐サウンドはこの曲でも健在であり、切なさが見え隠れする曲の中でもしっかりと爽快感・疾走感・着実に刻むリズム、この3つが今作でも備わっています。
彼女たちの作品「Dear friend」が好きだった人にはお勧めの１作と言えるでしょう。
「永遠は 手にとれなくて
急ぎ足で 過ぎてゆく
いつまでも 僕の心に
君は 強く 咲き誇る」
試聴→http://dat-net.jp/jp/disco/AVCD-30681.html
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