2006年度オリコン年間シングルチャート、101位以下の結果速報!

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12月10日で締め切られた、2006年度オリコン年間シングルランキングの101位以下の結果速報です。

ここでその全部を取り上げることはしませんが、主要なものだけをピックアップする形で、年間100位争いを演じながらも惜しくも100位内に入れなかった作品や、その他注目作品について考察したい。


2006年度オリコン年間シングルチャート、全結果速報!及び当記事で発表しているオリコン年間シングルランキングは、年間途中経過速報と同じく、オリコンでの正式発表に先駆けた速報性のある記事です。
その性質上1桁までの正確な数字は載せておりません。順位が分かる範囲までの数字を最高で小数第1位(載せている数字以下は切捨て)としました。

正式な数字は必ずオリコン本誌をご購入の上、ご確認下さるようお願い致します。

 

ではまず、熾烈な100位内入り争いを演じた作品から。
(作品/アーティストの後ろの数字が売り上げ枚数で、単位は万枚です。)

101: クリスマスの約束/ゆずおだ 9.8
102: SHAMROCK/UVERworld 9.7
103: 明日を目指して/TOKIO 9.5
104: ハレ晴レユカイ/平野綾,芽原実里,後藤邑子 9.4
105: YES!/EXILE 9.26
106: 涼宮ハルヒの詰合/平野綾,後藤邑子 9.23

・ゆずおだ「クリスマスの約束」は2週間で9.8万枚を稼いだ。集計期間があと1日あれば年間トップ100入りを果たしていたと言える。

・106位の「涼宮ハルヒの詰合」はこれまで週間200位内でずっと粘り続けてきたものの、なんと最終週で息切れして圏外に。もし圏外にならなかったら、約300枚差で105位のEXILEを抜いていたと見られる。104位の「ハレ晴レユカイ」と共に、売り上げ面で深夜アニメ勢の楽曲の先頭に立った作品だった。

 

次は有名どころを個別に抜き出しての考察です。

110位 Someday/Boys♥Girls/倖田來未 8.9万枚
倖田來未の12週連続リリースの最終シングル。10万枚には届かなかったが、12枚全てのシングルがトップ10入りし浜崎に代わるavexの顔というイメージが定着した。

123位 音速パンチ/cocco 7.9万枚
このシングルで「焼け野が原」以来リリースがなかったcoccoが復活を遂げた。

127位 ぼくはくま/宇多田ヒカル 7.6万枚
初動が4万枚割れと大不振。しかし、その数字の割には累積は2倍近くまで伸ばしている。

133位 恋のメガラバ/マキシマム・ザ・ホルモン 7.0万枚
02~03年の青春パンクブーム時に知名度が上がり、今年ようやく売り上げ的にブレイク。

136位 指輪/navy&ivory 6.6万枚
これは05年2月にリリースされた作品。しかし累積が8.2万枚であることから、06年度に入ってから売り上げを伸ばしていることが分かる。
05年12月始めにめざましテレビで取り上げられて以降売り上げが小幅ながら伸び、その月に「ヒカリの街へ」が発売されても初日から「指輪」がデイリー順位で上を行った。

138位 3月9日/レミオロメン 6.5万枚
ドラマ「1リットルの涙」で用いられた効果、及び同時期に「粉雪」が発売された効果でチャート上位に再び登場。レミオロメンの名はこの2作品により一気に知れ渡ることになった。

141位 冒険でしょでしょ?/平野綾 6.3万枚
アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」OP。ノーマーク、さらには1位運動でEDばかりに視線が注がれていた状態からのオリコントップ10入り。そこからED以上の粘りを見せ、初動1.4万枚に比べてなんと5倍近くの伸びを見せた。

155位 友達の唄/中村中 5.7万枚
avex発の期待の新人との呼び声が高いが、一般層には殆ど浸透が見られない。大したプロモーションもなかった次のシングルが悲惨な結果に終わり、早くも窮地に立たされている。

158位 亡國覚醒カタルシス/ALI PROJECT 5.6万枚
アニメ「.hack//Roots」ED。一般から評価されることが少なかったアリプロが、この曲でライト層からも高い支持を得た。2週目以降も下位で粘り、売り上げを伸ばし続けた。

164位 バラ色の未来/森昌子 5.4万枚
離婚騒動で動向が注目されていたものの、この曲で見事復活。売り上げも5万枚台に乗せ、紅白復帰を果たした。

167位 歩いてる/モーニング娘。 5.3万枚
168位 バラライカ/月島きらり starring 久住小春 5.3万枚

60枚差で「歩いてる」が月島きらりを上回り、何とかソロに負けずに済んだ。しかし現在の売り上げペースは「バラライカ」が「歩いてる」の2倍近い。この記事を書いている時点で、抜き返されるのは時間の問題となっている。

173位 恋のダウンロード/仲間由紀恵 with ダウンローズ 5.0万枚
auタイアップも意外と伸びずと考えるのか、固定票0で効果により5万枚と考えるのかでこの曲の売り上げに対する見方は変わってくる。

181位 Dear/旅立ちの日に…/川嶋あい 4.9万枚
自分の不幸をネタにCDを売るのと、過去のミニアルバム曲の焼き直し楽曲を何度も収録するというのはぜひ止めて欲しい。良くも悪くもそれで売り上げが回復しつつあるが、「過去に執着するアーティスト」としてイメージが悪くなる一方である。

185位 誓い/平原綾香 4.8万枚
同じトリノ五輪タイアップで200位の、倖田來未「WIND」を上回った。ただこの人もシングル売り上げが低迷しすぎている。一発屋の肩書き未だ外れず。来年あたりそろそろヒットが欲しい。

 

 これ以降は倖田來未の12週連続リリースシングルで溢れています。なので、今年の年間シングル考察はここまてです。

 年間トップ100の中から、自分が知っている曲の数を数えてみて欲しい。何曲挙がるだろうか。そしてその数で、今年の音楽からどれほど離れていたかが分かるだろう。
 ジャニーズ勢がいなかったら、売上げレベルが酷いものとなっていることも分かる。また、浜崎あゆみや宇多田ヒカル、ORANGE RANGEといったこれまでの上位陣が衰退する一方、新人が同じだけ育ってこないという問題点もある。
 そしてダウンロードの時代と言っても、人気のバロメーターはやはりオリコンの数字という面が大きい。CD売上が減少、音楽番組も視聴率減少という悪循環の今、育ちかけている絢香やAqua Timez、アンジェラ・アキといった新人を使い捨てるようなことがないよう、発売前のメディアでのプロモーションのあり方も考えなければならないところまで来ているはずだ。

 来期はどんなヒット曲が生まれるのだろうか。次の1年に対し、早くも期待は膨らむばかりだ。


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