2012年度がスタートし、新たなオリコン年間ランキングの順位争いが始まった。2010年度、2011年度を見てみると、どちらの年も上位にはAKB48陣営とジャニーズ陣営が大挙して押し寄せ、この両陣営の年間上位争いという印象が強い。
今後、週間ランキングで両陣営が激突する事例が増えると思われる。そこで、現時点でのAKB48陣営とジャニーズ陣営の対戦相性を分析してみたい。
AKB48陣営から見た vs ジャニーズ陣営 対戦相性表
※表中の初動売上は最新のシングルの数字であり、単位は万枚
※NYCは「ユメタマゴ」の数字を掲載
■ “出せば必ず1位” ではなくなったジャニーズ陣営
以前は、リリースすれば多くの週で1位が取れると言われたジャニーズ陣営だが、AKB48陣営の躍進により、リリース週をしっかり見極めなければ1位を逃す可能性がある状況に追い込まれている。
■ ジャニーズ陣営に完全に勝てるのはAKB48本体のみ
とは言っても、AKB48陣営の中でジャニーズのどのユニットと当たっても勝てるのは、AKB48本体のみである。そういう意味では、嵐はAKB48以外のユニットに対しては相性抜群であり、AKB48のリリース週さえ避ければ週間1位の座を守ることができる。
■ SKE48、NMB48は嵐以外に相性◯
SKE48、NMB48は、嵐には勝てないものの、他のジャニーズのユニット相手なら相性が良い状况である。
特にSKE48は、Kis-My-Ft2、Hey!Say!JUMPと対戦しても大差で勝てる勢いがある。NMB48は、これら2組が豪華特典や緊急握手会を仕掛けてきた場合、勝利確実とは言えないだろう。
■ キンキ・関ジャニは迂闊にソロ・派生と同時発売できない
KinKi Kidsや関ジャニ∞は最近勢いが低下しており、AKB48メンバーのソロシングルや派生ユニットと迂闊に同時発売できない状况にまで追い込まれている。特にAKB48のセンターを務める前田敦子のソロと、大島優子らによるユニット “Not yet” は、最新シングルの初動売上でKinKi Kidsと関ジャニ∞の勢いを上回っており、同時発売すれば苦戦必至である。
■ SMAPはフレンチ・キス、渡り廊下走り隊7との対戦でも勝利危うし
SMAP、NYCといった初動10万枚台前半のジャニーズユニットは、フレンチ・キスや渡り廊下走り隊7といった中堅クラスの派生ユニットにも勝てない可能性がある。発売週をうまく調整しなければ、週間1位獲得を逃してしまいかねない。
■ V6、タッキー&翼、TOKIO…AKB48関連と同発すれば1位獲得はほぼ不可
V6はDiVA以外のユニットには勝利不可、タッキー&翼とTOKIOはどのユニットにも勝てない状况である。ちなみに、この3組はもはや週間1位争いの常連ではなくなっており、週間1位獲得へのこだわりはないかもしれない。
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★ AKB48陣営の勢力拡大で、1位にこだわるジャニーズ陣営は窮地に
ジャニーズ陣営は、昨年のSexy Zone vs Not yet、山下智久 vs フレンチ・キスの時の動きを見ればわかるように、明らかにオリコン週間1位獲得へのこだわりを見せている。負けていても、週末に施策を打って戦況をひっくり返せる状况であれば、仕掛けてくる場合が多い。
しかし、AKB48陣営が次々に勢力を伸ばし続けると、週末を迎える前にジャニーズ陣営が「完敗」となる事例が増えてくると見られる。
AKB48陣営の躍進のスケールは事前に予知できない場合が多い。例えば昨年は、SKE48が「バンザイVenus」で初日売上16.3万枚だった勢いを、次の「パレオはエメラルド」で初日売上26.4万枚まで拡大させている。このように、AKB48陣営のユニットは躍進のスケールが大きく、単純に最新作の勢いだけ見て「勝てる」と思ってぶつけると、返り討ちに遭ってもおかしくない。
ジャニーズ陣営の勢いが縮小してAKB48陣営の勢いが拡大している状况を考えると、今年はジャニーズ陣営が週間1位争いで窮地に追い込まれたり、1位陥落を恐れてリリースできない状况が増えてくるかもしれない。
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