指原莉乃「それでも好きだよ」劇場盤はシングル扱いされず…劇場盤のみオリコンでノーカウントと判明

LINEで送る
Pocket

それでも好きだよ(DVD付A)3日夜、AKB48のメンバー・指原莉乃のオフィシャルサイトでの発表にて、デビュー曲「それでも好きだよ」の劇場盤がオリコンランキングの集計対象外であることが判明した。公式サイトでは、この件について「ご報告とお詫び」と題した文章が公開されている。
公式サイトでは、この文章が発表された時点の劇場盤の売上数が1.2万枚であると発表されている。この1.2万枚の売上は、他のAKB48の関連作品とは異なり、オリコンが発表する売上数に合算されないことになった。



■ 劇場盤はオリコンでシングル扱いされず
   指原莉乃の公式サイトでは、今回の劇場盤の売上がオリコンの集計対象外になったことを公表し、ファンに向けて「お詫び」を発表している。

   そのお詫びの内容を引用すると、内容は「今回発売致しました指原莉乃のシングル『それでも好きだよ』4形態の内、約12,000枚の「劇場盤(AVC1-48404)」がオリコンランキングへ反映されないことが分かりました。
誠に申し訳ございません。その理由は、今回の「劇場盤」に5楽曲が収録されており、「シングルは4楽曲まで」というオリコンランキングの規定に該当しないためです。
」「「カバー曲の『Yeah!めっちゃホリデイ』はボーナストラック扱いとして曲数カウントされず、ランキング換算対象になる」と誤認しておりました。 」というもの。つまり、avex側がオリコンの内規について誤認識していたことが原因で、約1.2万枚の劇場盤の売上がオリコンに集計されない、と言っている。

■ ネット上では手厳しい批判が続出!
   この件に対しては、指原莉乃のファンを中心にネット上で手厳しい意見が続出した。

   まずオリコンに対しては「4曲ルールなんて初めて知った」などと、ルールがどこにも明文化されていないために混乱が招かれているという趣旨の批判が相次いだ。

   また、指原莉乃サイド(avex)には、(1)SKE48やフレンチ・キスのシングルリリース、EXILEのダブルマキシシングル(8曲入り)のリリース時にオリコンのルールを確認しているはず、(2)乃木坂46に負けた時に「劇場盤がノーカウントだったから負けた」と言い訳するためにわざとやっているのか、という趣旨の批判が相次いだ。擁護する意見は、残念ながらほとんど見られなかった。

■ オリコンの「シングル扱い」の曖昧な基準は昔から…
   オリコンでは、インスト・カラオケ・リミックスを除く収録曲数を、シングル扱いとアルバム扱いの判断基準としている。現在では、これが4曲を超える場合、その作品をアルバム扱いとしている。つまり、4曲までならシングル扱いであり、5曲を超えるとアルバム扱いになる。
   しかし、昔から「シングル扱い」のルールは曖昧で、度々問題となってきた。問題となった例を紹介したい。

(1) 浜崎あゆみ「A」(1999年)
   メーカーはシングルとしてリリース。インスト・カラオケ・リミックスを除く収録曲数は4曲であり、現在のルール上はシングル扱いになる。
  しかし、この当時は「タイトル曲が収録されていない場合、その作品をアルバム扱いにする」というルールがあった。このシングルの場合は「A」というタイトルの楽曲が収録されていないため、アルバム扱いになるはずだったが、オリコンには「monochrome(「A(monochrome,too late,Trauma,End roll)」(4曲A面))」という表記で登場し、シングル扱いになった。日本レコード協会ではアルバム扱いになり、アルバムのミリオンセラー作品として記録されている。

1. monochrome “Original Version”
2. too late “Original Version”
3. Trauma “Original Version”
4. End roll “Original Version”

5. monochrome “Keith Litman’s Big City Vocal Mix”
6. too late “Razor ‘N Guido Remix”
7. Trauma “Heavy Shuffle Mix”
8. End roll “HΛL’s MIX”
9. monochrome “instrumental”
10. too late “instrumental”
11. Trauma “instrumental”
12. End roll “instrumental”
13. End roll “NEURO-mantic Mix”
14. monochrome “Dub’s full color Remix”

(2) Hi-STANDARD「Love Is A Battlefield」 (2000年)
   メーカーはシングルとしてリリース。インスト・カラオケ・リミックスを除く収録曲数は4曲であり、現在のルール上はシングル扱いになる。
   しかし、この当時は「タイトル曲が収録されていない場合、その作品をアルバム扱いにする」というルールがあったため、「Love Is A Battlefield」というタイトルの楽曲が収録されていない本作は、この規定に引っかかってアルバム扱いとなった。ちなみにカバー曲はボーナストラック扱いされていない。
   (1)と(2)の条件はほぼ同じであるが、扱いが異なっている。

1. This Is Love
2. My First Kiss (あんしんパパ「はじめてのチュウ」のカバー曲)
3. Catch A Wave
4. Can’t Help Falling In Love (エルヴィス・プレスリーの同名タイトルのカバー曲)

(3) The Birthday「NIGHT LINE」(2007年)
   メーカーはシングルとしてリリース。限定盤A・Bと通常盤の合計3種リリースだったが、このうち限定盤Bの収録曲数が複数ディスクにまたがって6曲となっていた。このため、オリコンの曲数制限に引っかかり、アルバム扱いとなった。

<限定盤B>
[DISC1]
1. NIGHT LINE
2. SILENT DAYS
3. THIRD IMPACT
4. 45CLUB

[DISC2]
1. シャチ (Live)
2. Nude Rider (Live)

(4) V6 「スピリット」 (2009年)
   メーカーはシングルとしてリリース。通常盤、MUSIC盤、VISUAL盤の3種類がリリースされたが、このうちMUSIC盤の収録曲数が複数ディスクにまたがって6曲となっていた。しかし、オリコンでは3種類全てシングル扱いとなった。問題のMUSIC盤については、収録曲2曲(特典CD付き)という扱いになった。ちなみに指原莉乃と同じで、avexからのリリースである。
   (3)と(4)の条件はほぼ同じであるが、扱いが異なっている。

<MUSIC盤>
[DISC1]
1. スピリット
2. CHANCE!

[DISC2]
1. スタートライン (20th Century)
2. Desert Eagle (Coming Century)
3. red (20th Century)
4. Are you ready tonight? (Coming Century)

   上記で挙げたように、ルールの適用は非常に曖昧なものとなっている。誰でも閲覧可能な場所にルールが明文化され、毎回それが厳格に適用されないと、オリコンランキングを見ている人は納得しないだろう。

関連記事
12/05/02(水)付オリコンシングルデイリー:指原莉乃「それでも好きだよ」が2日目で1位浮上!累積では乃木坂46が4.7万枚の大差でリード


(この週で、堂本光一(KinKi Kids)が初めて週間1位獲得を逃す。一方、シングルではV6が1位を獲得した。)

(DVDランキングでは、ルールを通り越して、メーカーの要望で集計対象から除外されてしまった例も存在。ファンからは当然批判殺到。)
EXILE他 奉祝曲組曲「太陽の国」 オリコンチャート集計に関するお知らせ (こちらもメーカー側の要請でオリコン集計対象から外れたが、作品の性質上やむを得ない?)


この記事をご覧の方には、以下の記事もおすすめです