“14年ぶりに前年比増の勢い” のCD市場に苦言続出…「実感できない」「音楽を売れよ」など厳しい声多数

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真夏のSounds good !【多売特典生写真付き】(Type A)(通常盤)産経新聞が27日に「CD業界、歓喜の歌? 14年ぶり前年上回る勢い」と報じた記事が、ネット上で話題を呼んでいる。

記事によると、1998年以降下がり続けてきたオーディオレコード(CD・テープなどの総称)の生産数が、今年は14年ぶりに前年を上回りそうだという。しかし、この現状に対し、ネットユーザからは「AKBと嵐のおかげだ」「実感できない」「音楽を売れよ」などと、厳しい声が続出している。



■ ネットユーザからは厳しい声
   日本レコード協会は、「14年ぶり前年増」になりそうな状況を、「今年の上期は100万枚の販売を見込めるような人気アーティストが立て続けに新作を発売した影響が大きい」と分析する。また、今後の継続的な回復については慎重な意見を述べ、「特効薬的なものはない。消費者が欲しくなるような付加価値商品の安定的な供給や、業界全体でのCD販促活動などを地道に取り組むしかない」としている。

   これに対して、ネットユーザからは厳しい声が続出している。CDシングルとアルバムで「100万枚の販売を見込めるような人気アーティスト」が限られている現状から「AKB48と嵐のおかげだ」とする意見や、「いや、付加価値じゃなくて音楽を売れよと思う」という厳しい意見など、批判的に捉えるものが多い。

■ 「CDが売れていてもヒット作ではない」と捉えられる現状
   今年のオリコンランキングは、特にシングルで特定の派閥が上位を占める現象が見られている。

   オリコンランキングは「CDの売上数で競うランキング」だが、ユーザからは「その年のヒット曲のランキング」としてのイメージを強く持たれている。その「ヒット曲」の定義を「誰でも知っている曲」「多くの人が聴いている曲」と考える人が非常に多い。こうした理由から、特定の派閥で埋められる現状に対しては、常日頃から「本当にヒットしているのか?」「ヒットの実感が無い」とする声が続出している。

   2012年の現在は「CDの売上数が多い = 多くの人が聴いている」という関係が崩壊していると捉える人が多く、「CD業界、14年ぶり前年上回る勢い」「理由は人気アーティストが立て続けに新作を発売したから」と言っても実感を持たれないようだ。また、特典付きでCDの売上を伸ばす風潮がますます強まっていることから「CDの売上数が多い = 音楽が売れている」という関係も崩壊したと捉えられている。それなのに、マスコミやメディアなどによって、これらの関係があたかも存続しているように見せられているため、批判の声が収まらないのだろう。「音楽を売れよ」という声は、そうした現状を強く批判しているように見える。

 平成10年をピークに縮小を続けるCDなどの音楽ソフト市場が回復傾向をみせている。日本レコード協会によると、今年1~9月のオーディオレコード生産数量は前年同期に比べ9%増加しており、14年ぶりに前年を上回る勢いだ。インターネットによる音楽配信に押されてきたCD販売減に歯止めをかけようと、
業界はグッズなどの特典を付けるといった対策を進めてきた。さらに今年は人気アーティストの新作発表が相次ぎ、久しぶりに販売が上向いている。
CD市場、14年ぶり前年上回る勢い 人気アーティストの新作牽引 ただし一過性? (From 産経新聞)

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