AKB48峯岸みなみ「坊主」の理由と、騒動が世間に与えた影響

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So long !【多売特典生写真なし】(初回限定盤)(TYPE-A)(DVD付)AKB48の峯岸みなみが、EXILEの弟分ユニット・GENERATIONSのメンバーとの「お泊り愛」が報じられたことによって「迷惑をかけた」として、自主的に丸刈りして「坊主」になった件が、ここ数日世間を賑わせている。
この騒動は、AKB48のファンだけではなく、ファン以外の一般人の注目をも集め、物議を醸し出した。この記事では、峯岸みなみが「坊主」にした理由と、この騒動が世間に与えた影響について分析する。



※ 以下、2/1公開の映画「DOCUMENTARY OF AKB48」に関する内容が含まれます。ご注意下さい。

■ 丸坊主になった経緯
   きっかけは、峯岸みなみが2013年2月7日号の「週刊文春」に「お泊まり愛」を報じられたことだった。東京・世田谷区内にあるGENERATIONSのダンサー・白濱亜嵐宅で一泊した一部始終とされる様子を、「週刊文春」が激写したのだった。

   この「事件」により、峯岸みなみは2月1日付でAKB48の正規メンバーから研究生に降格される処分を受けた。その処分を受ける少し前に、YouTubeの「AKB48 Official Channel!」には、謝罪の意を込めて「坊主」になった峯岸みなみの謝罪動画が公開された。この動画で、峯岸みなみは涙ながらに「AKB48を辞めたくない。甘い考えかもしれませんが、今回のことはすべて私が悪かったです。本当に申し訳ございません。」と深々と頭を下げた。

■ 著名人も次々に反応
   この「坊主」謝罪動画に対し、著名人も次々に反応した。元メンバーの前田敦子は「みいちゃんは大切な家族 なにがあっても味方です。」とコメント。さらに、山里亮太(南海キャンディーズ)の「この世界はどうなっているんだ!?」、前山田健一の「とても心が痛くなった。」、西川貴教の「僕は仲間として、レーベルの先輩として、峯岸さんを応援したいと思います。」など、一人のメンバーが起こした騒動に対して、次々と反応が寄せられた。

■ 衝撃が広がっていった理由
   著名人がコメントを寄せるくらいなので、一般人の間も当然この話題で持ちきりとなっていた。Twitterでユーザが「この動画が反省の証明として「公式チャンネル」で公開されるのはおかしい。」「犯罪者への刑罰や、(桜宮高校や日本柔道界のような)体罰を想像させる。」「何故支持されているのか分からない。」などと指摘すると、賛同するユーザがその声を「拡散」させた。拡散の過程で、AKB48の内輪の問題という性質を越え、一般論としての「異質」のレッテル貼りが入り、さらにユーザによって「体罰の問題」「人権の問題」などと毛色を変えた上で、爆発的に広がっていった。

■ そもそもなんで丸坊主にしたのか
   理由は様々考えられているが、大きなファクターは2月1日に公開された映画「DOCUMENTARY OF AKB48」の内容と考えられている。そのように考えているネットユーザは多い。運営は、この映画の公開前に、何らかの手を打ってでも峯岸みなみの解雇だけは防がなければならないと考えたのかもしれない。そんな映画の内容は、一体どういうものなのか。

   この映画は、AKB48の2012年の活動を振り返るドキュメンタリー映画であるが、その中で「恋愛禁止」の話題に多くの時間が割かれており、男性との関係が問題視されて活動を辞退した平嶋夏海
、米沢瑠美、増田有華が握手会の会場でファンの前で謝罪するシーンが含まれている。このシーンの中で、平嶋夏海がファンに向かって謝罪の意を伝える脇で、涙を流す峯岸みなみの様子が写っているのである。もし映画の公開後にスキャンダルが発覚した場合、ネット上や直後の握手会で「あの涙は嘘だったのか」などと、ファンから徹底的に追求される可能性があったはずだ。

   また、AKB48グループ・総監督の高橋みなみ(峯岸と同じ1期生で、峯岸と同じノースリーブスのメンバー)は、この映画の中で「(スキャンダルが発覚したら)いられない。」「辞めなきゃいけない。」という趣旨のコメントを堂々と述べているのである。このことから考えると、スキャンダルの発覚が映画の後だった場合、峯岸みなみに対しての批判も、当然「解雇」を前提にしたものになると予想される。また、高橋みなみにも批判の矛先が及ぶ可能性があった。

   つまり、この映画の公開後にスキャンダルが発覚すると、運営としても峯岸みなみについて「解雇」のカードを切らざるを得ない状況に追い込まれる可能性があったと言える。そこで、映画の公開前に「解雇」以上のインパクトを与え、ファンに対して「そこまでしなくても良い」「もう十分だ」と思わせる必要があり、ファンを納得させるために選ばれたのが「坊主」と「研究生への降格」のWカードだったと考えられる。

   しかし、実際はこの「内輪向けの批判をかわすため」の対応に、AKB48のファンだけでなく、それを上回る数の一般人が興味を持ってしまい、「坊主」動画を世界各国のメディアが取り上げる程の大騒ぎになってしまった。このことは運営も計算外だったようで、早々と動画の削除を決め、騒動の収拾を図っているようだ。

■ 丸坊主にしたことで生まれた批判・議論
   この件に関する一般人からの反応は様々だが、一番多かったのは、公式扱いで動画アップした運営の対応への批判で「誰か止めろよ。止めるのが大人の責任。」「公式チャンネルに出たということは、AKB48としてこの映像を晒し者にしたと言える。」「公式チャンネルにアップした人間は何を意図したのか。」などというコメントで溢れかえった。AKB48の運営体質に対する非難が、今後ますます強まっていきそうな状況だ。

   次に多かったのは、ペナルティの平等性に対する批判だった。「問答無用で脱退なら良かった。」「判断基準が定まっていない。」「ペナルティが大人の事情で変動すべきではない。」「特別扱いするのがおかしい。」などというものだった。一般企業でも見られる「処分のもみ消し」と同じであるという意見も見られた。

   さらには、「体罰と呼ぶべき行為だ」「恋愛禁止は人権侵害だ」「パワハラだ」「いじめだ」「集団リンチだ」「子供がマネをする」などと、もはやAKB48の内輪を飛び越えた議論へと発展していった。昨今のニュースで話題の議論を、さらに白熱させる結果になったと言える。

■ 内輪向けの対応が世界に影響を与えた?
   このような反応は、日本国内だけでなく世界各国へと広まっている。上記で述べたように、「内輪向けの批判をかわすため」に運営があのような動画を上げたと考えられるが、ネットユーザからは「YouTubeは世界各国のユーザが閲覧可能。その騒動が海外でどう受け止められるかを想像できていなかったのではないか。」など、そもそもネットの影響力を見誤っていたのではないかという指摘が相次いでいる。

   一方で、今回の騒動によって、世界各国に「AKB48」の名が知れ渡ったと言える。ただ、宣伝という意味では大成功かもしれないが、今のところ良いイメージで受け止められてはいないだろう。きっと、運営はこの「炎上」を次にどう活かすかを考えているはずだ。

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