【2013年推薦曲ベスト100】Part3: 1位~20位

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2013年の最後に、毎年恒例となりました「推薦曲ベスト100」の発表をしたいと思います。このランキングは、管理人が1年間に聴いた楽曲の中から、特にお勧めしたい100曲を紹介するものです。今年も数多くの楽曲の中から、厳選に厳選を重ねて100曲を選びました。

Part3は、20位~1位の発表です。

このランキングを御覧になる際のご注意
・このランキングは当サイトが独自に主観で選定したものです。このランキングを他所に持ち出し、曲の善し悪しの判断材料に使うなどの行為は、他の皆様のご迷惑になりますので、お止め下さいますようお願いいたします。
・このランキングは、ジャンルを問わずに選んでおります。特定のジャンル(アニソン、V系、ジャニーズetc…)に嫌悪感を抱かれる方は、閲覧をお控え下さい。
・知らない曲が入っていても楽しめる方のみ、ご覧下さい。
・「●●が入っていないが知らないのか?」など、自分の音楽の興味を無理やり押し付けるのはご遠慮下さい。(毎年非常に多くの楽曲を選考対象にしており、そのようなコメントで寄せられる楽曲の99%はチェック済みで、選外にしております。)
・ランキングの順位のつけ方や、内容に関しての苦情はご遠慮下さい。

2013年推薦曲ベスト100(12.12.10-13.12.08)
期間内に発売されたシングル・アルバム・DVDなどから最大1トラック。配信限定・CDシングルのカップリングもあり。
※ノンストップ収録CDの場合も上記を適用。
※同一CD収録でも、コンピアルバムのように複数名義の楽曲が収録されているものからは複数選択可能(そのアルバム内で1名義1作品)。
※インスト・サントラ・カラオケは対象外。
※CD発売日基準ならば次年度のランクインとなるトラックが、先行配信等正規のルートで今年度の期間内に入手可能な場合、ランクイン可能とする。
(トラック単位の適用とし、このルールで今年度のトップ100にランクインさせた作品以外は、次年度のランクイン対象にできるものとする。)

最後になりましたが、20位~1位の発表です。ここからは解説入りで紹介します。

まずは20位~11位までを発表します。

20位 … 愛してやまない / 惑星アブノーマル

ピアノ中心にリズム良く明るく攻めた作品。近年ピアノ中心で聴かせる作品には出会えなかったように思いますが、この曲は久々に響きました。惑星アブノーマルは女性2人組の音楽ユニットで、今作はアルバム「アナタソナタ」からのセレクトとなります。
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19位 … DIAMOND SKIN / GLAY

3曲A面シングルに収録された1曲目。同時収録の「虹のポケット」に人気が集まりましたが、こちらも聴けば聴くほど味が出る大人なGLAYの楽曲と言えるでしょう。編曲には佐久間正英が参加。
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18位 … Story / MONKEY MAJIK

MONKEY MAJIKのバラード曲。バラード曲なのですが、エネルギーの湧いてくる楽曲です。今年MONKEY MAJIKがリリースした「Alive」も「Story」も、共通して躍動感を感じることができる楽曲に仕上がっていると感じます。歌詞にも、創造や前進に関連するキーワードがあり、前向きな思いが伝わってくる楽曲です。
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17位 … 夜間飛行 / 石崎ひゅーい

「300円で満たされるまずい安心なんかよりも 眠るんだ君の胸の中で」に代表される生々しい思いを込めた歌詞、そして魂のような歌い方が特徴的です。思っていることをありのままに書き、ありのままに歌ったという感じで、繕っていない雰囲気が良いです。
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16位 … フォリ・ア・ドゥ / syam

独特な歌声・世界観を持つシンガーソングライター・syamのアルバム「みっつのココロのえぐりかた」より。人の弱さ、迷いなど、負のオーラを巧妙に表現した楽曲です。表現力には定評のあるシンガーソングライターと思いますので、来年の飛躍に注目したいところです。
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15位 … ろーりんぐでいず / ケラケラ

シングル「友達のフリ」C/W曲のため動画がありません。ご容赦ください。激しめのロックチューンで、この曲だけ聴くとガールズロックバンドのような雰囲気です。陽気で明るいサウンドが元気にさせてくれますが、特徴的なのはサビの「回る回る回る」のという「回る」の連呼。ライブで盛り上がりそうです。(※歌組雪月花は「回れ回れ回れ」で、こちらもベスト100に選んでいます。)
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14位 … バニラな空 / つりビット

今年デビューしたばかりの女性アイドルユニット・つりビットの2ndシングル表題曲。作曲はAKB48「フライングゲット」を手掛けたすみだしんや。PV、振り付け、衣装にもAKB48に関わったスタッフが数名入っている模様。それだけにPVのクオリティが非常に高いです。しかしポイントはあくまでも曲で、出足の「キミと空見上げ 白い羽を探してる」を清純に歌い上げる様は、AKB48など、他のアイドルユニットでは見られません。今年のアイドル楽曲の中でもトップクラスの聴かせる曲と言えます。
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13位 … Death Disco / SEKAI NO OWARI

負のオーラ満載のディスコソング。ノリノリなのにテンションが下がる、という、何とも表現しがたい雰囲気を纏った楽曲です。タイトル名「Death Disco」が曲調を良く捉えています。デビュー以来、人間の負の側面を表現させたらこの人達に叶う方々はいないだろうと思っていましたが、この曲を聴いてその確信がさらに強まりました。
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12位 … 蒼天ディライト / Wienners

Wiennersは昨年トップ10入りした「十五夜サテライト」に続くランクイン。13位の曲から打って変わって、これほどない爽快なポップソングです。玉屋2060%の楽曲の明るさ、表現力はでんぱ組.incの「でんでんぱっしょん」が証明していますが、本家Wiennersの楽曲も負けてはいません。
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11位 … → / Silent Siren

昨年、アルバム「サイサイ」「ラブシル」で衝撃的なデビューを果たしたガールズバンド・Silent Siren。今作はアルバム「Start→」収録曲となります。「可愛い」というキーワードがピッタリの楽曲で、ノリの良さ、真っ直ぐさ、耳馴染みの良さが揃っています。特に今作は「→」というタイトル通り、序盤からシンプルな進行でありながら真っ直ぐに攻めている印象を受けます。かつてはよく聴いた曲調だと思いますが、ここ数年は、こんな作品には出会えていなかったと思い、逆に新鮮に感じました。この楽曲は、メンバーにも良く似合っていると思います。
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20位から11位までをお届けしました。今年も、全体的にバラエティに富んだメンツになったかと思います。昨年に続きSilent Siren、Wiennersがランクインしました。惑星アブノーマル、syam、SEKAI NO OWARIは工夫を凝らした作風で、音楽シーンに新たな可能性を示しました。

続いては、トップ10の紹介です。

10位 … 線香花火 / トミタ栞

女性シンガーソングライター・トミタ栞の楽曲が、初ランクインでトップ10入りとなりました。トミタ栞は、テレビ神奈川制作の音楽情報バラエティ番組「saku saku」の5代目MCを務めていることでも注目されています。歌詞の割には明るめの楽曲で、失恋ソングというよりは、昔の恋を懐かしむ曲という印象を受けます。この曲の次作が「MONSTER GIRL」(73位)という激し目の楽曲であり、両方を聴くと、来年はまた新たな作風で攻めてくるのかと楽しみになります。
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9位 … set yourself free / Dorothy Little Happy

シングル「Colorful Life」C/W曲。磯貝サイモンプロデュース。負担のかからない優しい曲調で、前向きに勇気づけられる歌詞が印象的です。このシングル「Colorful Life」はオリコンで初登場トップ10入りを記録しましたが、2週目で128位、3週目は圏外。こんなにいい曲なのだからもっと楽曲を推してちゃんと売って頂きたいというのが私の本音です。
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8位 … きみは New Age / (((さらうんど)))

ポップバンド・(((さらうんど)))のアルバム「New Age」より。曲自体は、一昔前のテクノっぽさを醸し出しつつも、ヒップホップの要素が所々見受けられ、新鮮な感じ。この曲を聴いた時、タイムスリップやタイムリープという言葉が似合いそうな楽曲だと思いました。古き良きテクノポップが現代風にアレンジされ、2013年の音楽シーンで突然変異を起こして驚かせてくれたというイメージが強いです。
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7位 … 恋するフォーチュンクッキー / AKB48

今更語る必要もない、2013年の代表曲。AKB48の名前だけを見てスルーする方がいるとすれば、何と勿体無いことかと思います。
この楽曲は、2013年のアイドルの楽曲の中で、最も「攻めの姿勢」であったと思います。ロックに走ったりメタルに走ったり、アイドルがアイドルらしからぬ曲調を目指すのが2013年のトレンドだった中で、敢えてそうしたロック方面の路線には行かず、アイドル史上でも稀有と言えるこの曲調に挑戦したAKB48こそが、アイドル界で一番のチャレンジャーだったと評価したいです。誰もこの手の曲調には手を出さなかったということがその証左でしょう。でも逆に言うと、この曲以外のAKB48のシングル曲にはあまり惹かれませんでした。来年はいよいよ正念場か?というのが、私の個人的見解です。
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6位 … 盛者必衰の理、お断り / KANA-BOON

KANA-BOONに対しては、彗星のごとく現れたロックバンドという表現がよく似合います。4月に「ないものねだり」で一躍名を轟かせてから、この楽曲でオリコントップ10入りを果たすまでの期間が非常に短く、うまくプロモーションしたなあというところが、アーティストやレーベルに対する評価です。楽曲については、日本の伝統を意識して攻めるという意外性や、「平家物語」や「寿限無」の一節をロックサウンドに違和感なく融合させ、それでいてキャッチーな曲調であるという点が高ポイント。随所に工夫を散りばめ、遊び心も満載。聴いていてこれほど楽しい曲は久しぶりでした。
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5位 … Always / 斉藤和義

ノリの良いイントロに思わず足踏み。この楽曲に出会った時のファーストアクションがそんな感じでした。歌詞は、家庭のキッチンとその周囲という、とんでもなく狭い範囲で繰り広げられる寸劇といったところ。それだけに情景を想像するのが簡単で、非常に分かりやすい楽曲です。ノリの良い軽快なサウンドに乗せて、非常にわざとらしく、非常に臭く、非常にコテコテな決め台詞を次々と打ってくる。やり過ぎというくらいコテコテに仕上がったおっさん臭い楽曲。そしてチャラい。でもそれが良い。この曲のように楽しいノリがあれば、きっと人生がもう少し楽しくなりそうです。
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4位 … 僕はきっと旅に出る / スピッツ

シングル「さらさら/僕はきっと旅に出る」の2曲目。動画がありませんが、ご容赦ください。働きづめると、ふと旅に出たいなあと思うことがあるのですが、この曲はそんな気持ちを高めてくれ、もう殆ど忘れてしまった子供心、冒険心を思い出させてくれる楽曲です。電車に乗って周りに何もないところを走りながらこの曲を聴くと、さぞかし気分が良いのだろうと思います。
昔は時間の制約がなく、自由に動けたのに、今は休みを取ると決めないと時間も作れないし、それは簡単ではないです。この曲を聴くと、昔ありふれていた気持ちを思い出させると同時に、もどかしさも強まります。子供の頃や、学生の頃に戻りたくなりますね。
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10位から4位までをお届けしました。それでは、最後に今年のトップ3を発表致します。今年のトップ3は、以下の3曲です。

3位 … バラ色のダンス / のあのわ

推薦曲ベストにのあのわが帰ってきました。個人的には大絶賛で迎えた1曲です。この曲が収録されているアルバム「Cry Like a Monster」は本当に様々なオーラの楽曲が詰まった名盤と思いますが、その中でも別格で異彩を放っていたのがこの「バラ色のダンス」でした。サウンドは狂ったように終始ざわざわしており、落ち着かないという印象を受けますが、そんな調子が心の高揚・躍動・ワクワク感であったり、不安99%の中の希望1%を信じようという心理状態を見事に表現しています。匠の技という言葉が似合うと、心から思いました。
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2位 … 真夏の天体観測 / つりビット

女性アイドルユニット・つりビットのデビュー作。作曲は先に「バニラな空」で紹介したすみだしんやです。この楽曲も、AKB48の楽曲が持っているエッセンスを多く感じますが、「ありそうでなかった」切なさ、爽やかさを巧妙に表現し、王道を極めた楽曲です。今年数多くの女性アイドルの楽曲を耳にしましたが、高音で心地よく聴かせるボーカルがここまでストレートに決まったのは、(レコーディングの技があるとは言え)つりビット「真夏の天体観測」が唯一だったと感じます。そして「甘酸っぱい青春感満載のセツナ系アッパーチューン」という謳い文句で売られていますが、その通り、確かに甘酸っぱく、青春を感じ、切ない気持ちにさせられます。ボーカル・歌詞・メンバーの表情など全てがベストマッチし、非常に心地よく響いてきます。
この曲についても、AKB48「恋するフォーチュンクッキー」で紹介したように、今年のトレンドからは外れた系統だったと思います。しかし敢えて王道を走って極め、その結果が清純で爽やかで、穢れのない雰囲気を纏ったアイドルらしい楽曲を生み、平均年齢12.6才の若いメンバーが見事に楽曲を表現しています。他のアイドルが変化球で勝負した中で、つりビットは直球勝負を挑み、堂々と勝って見せたというイメージです。間違いなく今年のアイドル界を代表する一曲であり、これ以上ない最大の賞賛を持って評価されるべきと考えます。あえて突っ込みどころがあるとすれば、「釣り」が一切関係ないという点でしょうか(「バニラな空」にも言えることですが)。
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つりビット「真夏の天体観測」が発売されたのは7/24でした。この曲を初め聴いた時、恥ずかしながら「これで2013年の1位は決まった」「この曲を超える作品はもう現れないだろう」と思いました。しかし、1ヶ月も経たないうちにそんな思いを壊す作品が現れました。その曲が今年の1位です。

1位 … Starmine / Silent Siren

以上のように、今年の1位は、ガールズロックバンド・Silent Sirenの「Starmine」と決定致しました。この楽曲はシングル「ビーサン」のC/W曲となります。
つりビット「真夏の天体観測」同様に王道路線と言えるド直球な曲調で、ネットユーザには絶対に受けないだろうと思われるリア充感満載の歌詞が特徴的です。Aメロからサビまでの盛り上げ方が非常に秀逸で、「あっちで花火が上がるよ」「早く行こうよ」と急ぐ思いの表現が巧いです。サビの歌詞はとてもコテコテですが、そんなコテコテの歌詞を歌っても何も違和感のない吉田菫のボーカルには、お見事と言わざるを得ないです。「夜空を照らし出した カラフルな夏花火 光の行方を目で追うよ 落ちて儚く消えちゃわないで ずっとずっと見上げていたい」と徐々に徐々に高まるサウンドに、ボーカル・吉田菫の可愛く聴かせる声が見事にハマっているのです。また、このフレーズの最後「いたい」は高く上がるのですが、今の日本では、吉田菫以外のボーカルではここまで可愛く決められないでしょう。歌唱力のあるボーカルはいくらでもいますが、可愛い声のボーカルは探してもなかなかいないと思います。そのボーカルは、これからSilent Sirenがよりスターダムに上るにあたって、必ず武器になると思われますが、その武器を上手く使った秀逸な楽曲と言えます。
今どきの女の子が彼氏とのデートで思ったり感じたりするであろう、純粋な生々しい情景・思いを率直にフルオープンで展開したサウンドに、前述の可愛いボーカルが見事にマッチしているという点が高ポイントと言えます。王道なのに、これまでのガールズバンドの歴史を遡っても、同様の楽曲を思い出せません。最後までつりビット「真夏の天体観測」と迷いましたが、唯一性という意味でSilent Sirenの「Starmine」かと考え、こちらに傾きました。
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以上で今年の推薦曲ベストの発表を終わります。

2013年も、数多くの音楽と出会いました。その中で特に印象に残り、強く推薦したいと感じた楽曲が、今回取り上げた100曲になります。皆様は2013年にどんな音楽に出会い、心を動かされましたでしょうか。「ランキングが終わっている」などと言われる現代においても、記憶を辿れば、印象に残った曲がきっといくつか見つかると思います。

そして2014年は、また新たな音楽との出会いが待っています。今まで見たことも聴いたこともないアーティストや音楽との出会いが、非常に楽しみです。

それでは、文末になりましたが、2014年が皆様にとって良き1年になることを心からお祈りし、締めくくらせていただきます。

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