「東芝EMI」が消える?東芝が音楽事業から完全撤退へ…

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宇多田ヒカルや、水曜付でデイリー7位につけているJYONGRIが所属する「東芝EMI」が消えるかもしれない。東芝が14日に発表したところによると、イギリスのEMIグループとの共同出資だった「東芝EMI」の全株をEMIに売却するとのこと。これにより、東芝が音楽事業から完全に撤退することになる。


 東芝は14日、英EMIグループと共同出資する音楽ソフト会社、東芝イーエムアイ(EMI、東京)の全株(発行済み株式の45%)をEMI側に売却すると発表した。売却価格は約210億円。EMI側からの打診に応じた形だが、東芝も「コンテンツ事業はグループの他の事業との関連性が薄れてきている」と判断。同事業からの撤退を決めた。

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20338897,00.htm

東芝EMIと言えばやはり宇多田ヒカルの名を最初に挙げなくてはならないだろう。アルバム「First Love」が765万枚、「Distance」が446万枚、「DEEP RIVER」が360万枚と、伝説的な売り上げを誇っている。東芝EMIは宇多田の売り上げに大きく助けられていた面があると言えるだろう。しかし最近ではその宇多田が大不振。アルバムはミリオンに届かず、シングルでもこれまでは初動で20万枚を軽く超えていたものが、累積で10万枚にやっと届くという状況になってしまった。以前の宇多田の大ヒットに比べると落差が激しすぎるため、この不振は業績のほうにも大きく影響しているはずだ。

さらにはその宇多田に続くアーティストがいない。有名どころでは松任谷由美、矢沢永吉、槙原敬之、椎名林檎が所属しているが、槙原の移籍が濃厚とのことで、椎名林檎も精力的な活動をしていないことから、その他現状ではアルバムが50万枚越え、シングルが30万枚越えのアーティストはいないのだ。宇多田がいなかったらもっと早くに業績が悪化していた可能性が高いといえるだろう。

現状では「東芝EMI」の名が引き継がれると報知新聞の記事にある。しかし報知によると、EMI社の業績もあまりよくない様子とのこと。グループごと他社に売却された場合、東芝の名もEMIの名もなくなってしまう可能性もあるだろう。

今週のシングルデイリーチャートでは、その「東芝EMI」からJYONGRIが好調なスタートを切っているとあり、これから新人が育つのでは?というところでの撤退報道は残念である。再出発を切る東芝EMIの今後の動向に注目だろう。

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3 Responses

  1. アクア より:

    なんか遂にこの時が来たという感じですね。
    以前から社員4割リストラとか社長自殺とかもニュースになってたんで相当やばいんだなと思っていました。
    さすがにいつまでも宇多田に依存し続けることは無理でしょう。
    個人的には鬼束ちひろを捨てたことでこの会社に対する心象は悪いんですけどね。

  2. エルメス より:

    老舗のレーベルが消えかかっているのは残念ですね。
    確かに宇多田に頼りすぎた感はありますが、やはり宇多田の不振で相当来てるんでしょうか…
    JYONGRIが好調に順位を上げてますが、それを考えると実にタイミングが悪い発表だと思いました。

  3. ます より:

    東芝EMI、『DEEP』な歌手が多くて好きなんですが…。
    黒夢や鬼束ちひろなど売れ線路線から一歩ひいた歌手を多く排出していたので、業界的にも貴重な存在だったんですが^^;