90年代にミリオン連発、プロデューサー小室哲哉氏が詐欺容疑で逮捕へ

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THE GREATEST HITS-小室哲哉作品集 a-衝撃的なニュースが飛び込んできた。90年代に安室奈美恵・華原朋美・globeなどの楽曲をプロデュースし、次々にミリオンセラーを連発したことで知られる音楽プロデューサー・小室哲哉氏が詐欺容疑で逮捕される見込みであることが分かった。今日のスポーツ紙並びに全国紙が1面で報じている。

 本日付の産経新聞等が報じたところによると、小室氏は平成18年ごろにイベント企画会社役員の仲介で東京都内のホテルで投資家と会い、楽曲806曲の著作権の譲渡を持ちかけたことが発端とされている。これと時を同じくして、自身の離婚騒動で慰謝料を要求されていたことから、投資家に対して著作権の差し押さえ解除に必要な5億円を先に振り込むように要求し、振り込ませた。しかしこれらの楽曲の著作権の一部が、プロデュースしたアーティストが所属するエイベックス社に移っており、小室氏に著作権譲渡の権利がなかったため、投資家が契約を解除。小室氏が5億円を返還しなかったことから、それにまつわる裁判が勃発。一時は和解したものの、小室氏が期日までに和解金を支払わなかったことで、投資家側が詐欺罪で大阪地検に告訴していたとのことだ。

 小室氏は80年代後半から90年代前半にかけて、TN NETWORKとしてヒット曲を多数リリース。同ユニットは87年リリースの「Get Wild」が23万枚を売り上げて本格ブレイクを果たすと、90年に「THE POINT OF LOVERS’ NIGHT」で初のオリコン1位を獲得。「Love Train/We love the EARTH」は50万枚を超えるヒットとなった。
 ソロとしても、「RUNNING TO HORIZON」(89年)などのヒット曲をリリース。「GRAVITY OF LOVE」(89年)では、24作連続で1位を獲得していた松田聖子の連続記録をストップさせた。
 90年代前半になると、プロデュース業でも台頭。それ以前の86年にはプロデュースした渡辺美里の「MY REVOLUTION」が45万枚のヒット。90年代に入ると、安室奈美恵・trf・華原朋美らの楽曲を次々にプロデュースし、ミリオンヒットを連発。さらにダウンタウンの浜田をフィーチャーしたH Jungle with tや、自身がプロデュースしたアーティストを集めたスペシャルユニット・TK PRESENTS こねっとなどにも力を入れ、多くがミリオンセラーとなった。また、96年4月にはシングルチャートの1位から5位までを自身のプロデュース楽曲で独占させるという、史上初の快挙を成し遂げていた(後述)。

 また今回逮捕ということになると、11月26日リリース予定のglobe「Get Wild」や、12月17日リリース予定のglobe「Self Control」(それぞれTM NETWORKのカバー)にも、発売中止等の影響が出そうだ。

→12:35 正式に逮捕され、エイベックス社よりglobeに関するプレスが出ました。
発売中止とのことです。
http://www.avex.co.jp/j_site/press/2009/081104.pdf

・小室哲哉氏プロデュースの主なアーティスト
安室奈美恵、trf、華原朋美、hitomi、鈴木あみ(現鈴木亜美)他…

・小室哲哉作品、売上トップ5(アーティストの重複除く)
1位 : 275.0万枚 … 安室奈美恵 「CAN YOU CELEBRATE?」(12cm合算)
2位 : 228.8万枚 … globe 「DEPARTURES」
3位 : 213.5万枚 … H Jungle with t 「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント」
4位 : 202.1万枚 … 篠原涼子 with t.komuro 「恋しさと切なさと心強さと」
5位 : 158.7万枚 … trf 「CRAZY GONNA CRAZY」
・リリースしたシングル・アルバム作品の売上枚数は
トータルで約1億7000万枚に上る

・1996年4月15日付シングルチャート、小室哲哉作品トップ5独占
1位 : 14.7万枚 … 安室奈美恵 「Don’t wanna cry」
2位 : 12.0万枚 … 華原朋美 「I’m proud」
3位 : *9.6万枚 … globe 「FREEDOM」
4位 : *9.1万枚 … dos 「baby baby baby」
5位 : *7.3万枚 … trf 「Love&Peace Forever」
(6位 : *5.5万枚 … LUNA SEA 「END OF SORROW」)
※全て初登場ではない

 歌手安室奈美恵さんのプロデュースなど多彩な音楽活動で知られる小室哲哉プロデューサー(49)が、楽曲の著作権売却をめぐり知人男性から5億円をだまし取った疑いが強まったとして、大阪地検特捜部は3日、詐欺容疑で小室プロデューサーら数人を4日に逮捕する方針を固めた。

小室哲哉プロデューサー逮捕へ=4日、著作権売却で5億円詐取容疑-大阪地検
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000015-jij-soci

THE GREATEST HITS-小室哲哉作品集 a-
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starアルバム全体としては,確かに小室哲哉全盛期のヒット曲が多く収録されている。
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18 Responses

  1. レイオン より:

    私も朝このニュースを見て目を疑いました。逮捕の方も残念ですし、globeの曲も楽しみにしていたのでこちらに影響が出ないかも心配です。
    小室さんは、前妻への慰謝料のほかに、(たしか)香港に設立した音楽会社の失敗もあり、金銭的にかなり(?)困っていたようなのでそれらが直接的な要因になったのだと思います。
    私は、小室さんのプロデュ-ス力には尊敬の念もあったので本当に残念です。
    この事件は音楽業界においてとても重要な事件なので皆さんの意見の書き込みをお願いします。

  2. エルメス より:

    印税で年間一億や二億入ってくるはずなのに金に困るってどうなんでしょうか?
    CD売上に陰りが見え始めてから、何かいい印象はありませんでしたね。
    週刊誌でもいろいろ報じられてましたし。

  3. SB より:

    昔は本当に飽きるほど耳にしたものです。
    確か内田有紀や松田聖子、観月ありさにも楽曲提供していたような…
    90年代初頭はBEINGだらけでしたが、数年で小室だらけになりましたからね。
    そんな時に小室ファミリーという言葉が生まれましたが、懐かしいです。
    こうやって振り返るだけでも懐かしい。
    確実に一時代を築いた人物でしょうに、残念で仕方がないです。
    余談ですがCDTVの過去チャートはやりにくくなるでしょうね。
    かなりの年代に小室哲哉が関与していますから。

  4. シェル より:

    朝起きたらこのニュースばかりで…驚きました。
    CDTVの話は確かにそうかも…

  5. 風の子 より:

    小室哲哉さんのプロデュース楽曲は時代の移り変わりとともに、言い意味でも悪い意味でも変わってなかったですね。やはり聞きあきられた感じ。最近はアニソンブーム、ガルネクと共に打ち込みサウンドに流れが戻りつつある中で、今回の事件。もったいなくて、残念としか言いようがないです

  6. るい より:

    小室さんの楽曲は好きでした。しかし、どうも自身にかかわった人の多くを不幸にしてしまった印象があります。

  7. any より:

    CDだけでなくglobeの曲の配信もストップしたみたいですね。
    僕は小室世代ではありませんがこの記事に書いている曲は全て知ってるし一時代を築いた人なので本当に残念です・・・

  8. こなたMCU より:

    CDTV…。過去TOP10を毎回みてみると、よく掛かる小室作品関連曲が非常に多いので、次週からの(土深夜)93~07年の上位公開時はどう影響がでるか興味があります。
    ジャパンカウントダウン(テレ東系列)も過去チャート公開が多少はあるので少々こちらも…(アルバムのライブラリー関連)
    それでも一曲は掛かりそうな気がする(興味意外に言葉が…)
    あれ!?
    今イントロ番組にGET WILDが流れたか!

  9. PGM21 より:

    Natsuさまお久しぶりです。
    音楽関連に関わっている方々や音楽を好きな方々にとってはとてもショッキングなニュースになってしまったと思います。
    とは言っても小室哲哉の噂は色々な方面から聞いていただけにこのような日が来てしまうのだろうという気持ちはありました。
    それでも90年代には数多くのアーティストがTKサウンドによって一躍人気アーティストになった方々も多いのでそれを思うと関わった方々がとても複雑な心境にあると思います。
    オリコンに夢中になっていた90年代半ばのチャートが懐かしいし、あの頃は毎週TKサウンドが1位を獲得していた時代でしたからね。
    当面は90年代のヒット曲特集は自粛する事になるかもしれないですね。

  10. ブランカ より:

    やりづらくなるのは番組だけでなく、歌手本人もだと思います。
    安室やtrfは、情勢が落ち着くまで昔の曲は封印せざるを得ないでしょう。
    それにしても、私は昔安室の「chase the chance」(スペル合ってるか不明)を皮切りに、trfや華原朋美の楽曲を何百回と聞いたと思います。
    SBさんの言われる内田有紀は「Only You」が小室楽曲だったでしょうか。
    観月ありさは「Happy Wake Up」だったと思います。
    それからマイナーですが、2000年代になってからGABALLの「幸せの表現」という曲もありました。知っている方はいるでしょうか。
    こうした楽曲は、2000年代になってからもかなりの頻度で聞いていました。
    最近では華原朋美の騒動の時にベスト盤を借りて耳にしたのが記憶に新しいです。
    私にとっての「あの頃」は小室楽曲なしでは語れませんね。
    カラオケでもどれだけ歌ったか…
    本当に残念でならない。そう思います。
    あれだけCDを買いたいと思わせる楽曲を作れる人はいないですよ。

  11. りこぴん より:

    私もこのニュースには驚きました。TK世代とドンピシャでは無いのですが、私もかなり好きですね。
    私もCDTVの話題に触れたいと思うんですが、この先TKプロデュースの曲はそもそも放映してはいけなくなるんですかね?もしそうなら、94、95、96年のCDTVライブラリーは特に、見れなくなりますね…今と比べると、どの曲もかなりのロングヒットですし、1曲でトップ10内に2ヶ月入ったりするのもザラでしたしね。とにかく今後のCDTVに影響しそうなので、CDTVファンとして、CDTVライブラリーのファンとして心配です。
    ひとりとがりな意見が多くすいませんでした。

  12. SHIN より:

    長年 TM NETWORK のサポートを務めてきた、FENCE OF DEFENSE ・西村麻聡さんが、この事件を俯瞰した形でコメントを出してます。
    http://blog.livedoor.jp/digiglam58/archives/51290970.html
    彼が語った音楽業界への警鐘を、我々音楽愛好家は受け止めなければならないような気がするので、コメントの形で紹介させて頂きます。

  13. キング秀 より:

    小室哲哉氏巨額詐欺事件については、しっかり罪を償ってもらう他ありません。
    自分が言いたいのは、世間一般の小室哲哉氏のイメージは90年代に爆発セールスを産んだ売れっ子プロデューサーで、億万長者から借金王に転落した人間というものですが、はっきり言えばそんなイメージだけで世間に認識されてる事が悲しいです。
    これはマスメディアの報道にも問題があるわけですが…。

  14. キング秀 より:

    世間一般のイメージでは小室氏の本当の実力、実績、芸術性は伝わってないと、常々感じます。
    彼は今の日本のポップ音楽のパイオニアであります。基本的に現在流行っているEXILEや浜崎あゆみ、倖田來未のような音楽そのものの曲構成やサウンドなどは小室氏率いるTMネットワークが基礎であり、コンピューターの打ち込み及びダンスミュージックをいち早く日本に取り入れた第一人者である。

  15. キング秀 より:

    一口にプロデュース、作曲と言っても、モー娘。に提供しているつんく♂氏などと小室氏は違います。小室氏の場合は自身の楽曲のいわゆる編曲やサウンドの打ち込みなどオケまでほぼ一人で作るわけで、つんく♂氏のように作曲したとしてもオケは編曲家やエンジニアが制作してる訳で、流行に流されない彼の本当のファンはそのオリジナリティ溢れる卓越したサウンドが好きなわけです。TMネットワークの根強い人気はそこにあります。

  16. キング秀 より:

    近年曲が売れず低迷しているという内容の報道に疑問をかんじます。だいたいそれをいったらベテランアーティスト達のほとんどに当てはまります。流行に取り残されたとか馬鹿にした内容の記事を目にしますが、売上が少なくTVなどに取り上げられなくてもTMサウンドはやはり極上です。音楽がわかる人間なら説明不要。今の流行歌と比較してもはるか上のサウンドです。何も時代に乗り遅れてはいません。小室氏は貴重な存在です。

  17. キング秀 より:

    音楽だけでなく小室氏は今でこそ当たり前になった[ユニット]という言葉、表現を音楽シーンに取り入れました。洋楽のような本格的なダンサーを使ったPVやライブ、今で例えればEXILEや安室、倖田のようなスタイルは小室ブームの前からTMでやっていたわけです。完全に時代を先に行っていました。流行遅れどころか時代がやっと追いついたという方が正しいです。

  18. キング秀 より:

    世間一般が知ってる小室ブームの以前のTMの楽曲例えば[rhythmredbeatblack]などは今の流行歌と比較しても遜色ないです。それどころか楽曲センスは全然上。今でこそ倖田來未や安室みたいなblackよりのダンスミュージック当たり前ですが日本の歌謡曲界で誰もやってない時代にすでにやっていた事の凄み、そして何年たっても古臭くない楽曲センスは本当に素晴らしいです。