「第64回NHK紅白歌合戦」紅白効果で最も売れた音楽作品は?

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55年が明けると、音楽シーンでは「NHK紅白歌合戦」披露作品のチャートアクションが注目される。「NHK紅白歌合戦」で披露された作品は、その多くが披露前に比べてチャートの順位を上げ、紅白後の浮上をきっかけに注目されて大ヒットやロングセラーを記録することがあるためだ。
今年も、2013年大晦日の「第64回NHK紅白歌合戦」放送後に “紅白効果” によって売れ行きを伸ばした作品にスポットを当てていこう。

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(From iTunes Store)

   iTunes Storeのトップソングでは、「紅白歌合戦」放送後に披露作品が軒並み順位を上げた。紅白効果によって筆頭に立った披露作品は、2位に入ったAAA「恋音と雨空」だった。次いで、AKB48「恋するフォーチュンクッキー」が3位、Linked Horizon「紅蓮の弓矢」が4位を記録している。5位以下にも「紅白歌合戦」で披露された作品がずらっと並び、紅白の影響力の大きさを象徴するチャートとなっている。

   AAA「恋音と雨空」が筆頭に立ったことについては、「意外だ」という類の声もちらほら飛び交っている。大方の予想では、ネットユーザの反響がとてつもなく大きいLinked Horizon「紅蓮の弓矢」か、CDシングルと配信の両方でトップ級の売れ行きを記録したAKB48「恋するフォーチュンクッキー」が筆頭に立つと思われていたようだ。
   このAAAの作品は、昨年9月末~11月初め頃までの配信チャートで、爆発的ではないものの、地味なロングセラーを記録しており、知る人ぞ知る “プチヒット” 作品であった。「レコード大賞」や「紅白歌合戦」の披露を通じて多くの視聴者にブロードキャストされたことで、小規模だった支持がより拡大したと考えられるようだ。

   下位からの急上昇度では、DREAMS COME TRUE「さぁ鐘を鳴らせ」が200位台から一気にトップ10まで上がり、披露作品中の最高記録となった。この作品の披露前の推移を見ると、ぶれることなく200位台を推移しており、披露前の注目度はそれほど高くなかったようだ。他のアーティストとは異なり、大規模なメディア露出、楽曲の披露機会がほぼ紅白に限定されたと言っても過言ではない状況であり、このような状況が急浮上の推移を生むきっかけとなっていたようだ。

   改めてiTunesのトップソングを眺めると、トップ20は殆どが「紅白歌合戦」で披露された楽曲である。この事実からも “紅白効果” が未だ健在であることが分かるだろう。

「第64回NHK紅白歌合戦」紅白効果まとめ
(12/31 19:00→1/1 19:00)
**5位 → **2位 : AAA 「恋音と雨空」
**2位 → **3位 : AKB48 「恋するフォーチュンクッキー」
*11位 → **4位 : Linked Horizon 「紅蓮の弓矢」
*13位 → **5位 : ゆず 「雨のち晴レルヤ」
242位 → **6位 : DREAMS COME TRUE 「さぁ鐘を鳴らせ」
**6位 → **7位 : EXILE 「EXILE PRIDE ~こんな世界を愛するため~」
*31位 → **8位 : miwa 「ヒカリへ」
**9位 → **9位 : 西野カナ 「さよなら」
**8位 → *10位 : E-girls 「ごめんなさいのKissing You」
*13位 → *11位 : いきものがかり 「笑顔」
*19位 → *12位 : コブクロ 「今、咲き誇る花たちよ」
*28位 → *13位 : 水樹奈々×T.M.Revolution 「革命デュアリズム」
*18位 → *16位 : 天野春子(小泉今日子) 「潮騒のメモリー」
105位 → *17位 : サカナクション 「ミュージック」

※AAA、AKB48、EXILE、西野カナ、いきものがかりは30日に「レコード大賞」でも披露あり。

■ 紅白組を上回り1位をキープ
   ちなみに「紅白歌合戦」披露組を上回り1位を獲得しているSPICY CHOCOLATE「ずっと」は、NTTドコモのCMソングとして昨年12月頭から話題を集めている作品である。紅白効果に負けないヒットを記録しており、こちらの作品の動向からも目が離せない。

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