2/21付オリコン週間アルバムランキングの売上水準は、目を覆いたくなるような低レベルとなっている。
既報の通り、週間1位を獲得した遊助の「あの・・夢もてますケド。」は、オリコン史上ワーストの1.6万枚で1位を獲得した。しかしそれだけにとどまらず、10位まで全て史上ワーストを更新する異常事態となっていた。
まずは、先週までの記録をご覧頂きたい。各順位の売上ワースト記録はこのようになっていた。
オリコン週間アルバムランキング
各順位別の売上ワースト記録 (先週まで)
[見方の例] 「*1位」は、週間1位としての史上ワースト枚数と記録した作品名
*1位 … 20085枚: くるり 「僕の住んでいた街」 (2010/06/07付)
*2位 … 16103枚: KARA 「ガールズトーク」 (2011/02/14付)
*3位 … 12579枚: KE$HA 「アニマル」 (2010/06/14付)
*4位 … 10666枚: 徳永英明 「VOCALIST 4」 (2010/06/14付)
*5位 … *9033枚: FUNKY MONKEY BABYS 「ファンキーモンキーベイビーズBEST」 (2010/05/17付)
*6位 … *8418枚: My Little Lover 「Best Collection」 (2010/05/17付)
*7位 … *8260枚: BUMP OF CHICKEN 「COSMONAUT」 (2011/01/24付)
*8位 … *6926枚: 宇多田ヒカル 「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2」 (2011/01/31付)
*9位 … *6745枚: サウンドトラック 「バーレスク・オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック」 (2011/01/31付)
10位 … *5932枚: Various Artists 「ONE PIECE MEMORIAL BEST」 (2010/05/17付)
上の記録が、今週の結果を受けて、次のように更新された。なお、更新された部分を分かりやすく赤字で示している。
オリコン週間アルバムランキング
各順位別の売上ワースト記録
[見方の例] *1位は、週間1位としての史上ワースト枚数と記録した作品名
*1位 … 15814枚: 遊助 「あの・・夢もてますケド。」 (2011/02/21付)
*2位 … 13858枚: KARA 「ガールズトーク」 (2011/02/21付)
*3位 … 10249枚: Alice Nine 「GEMINI」 (2011/02/21付)
*4位 … 10061枚: いきものがかり 「いきものばかり~メンバーズBESTセレクション~」 (2011/02/21付)
*5位 … *8706枚: THE 野党 「8:10 pm」 (2011/02/21付)
*6位 … *8081枚: Various Artists 「FUCK THE BORDER LINE」 (2011/02/21付)
*7位 … *7521枚: flumpool 「Fantasia of Life Stripe」 (2011/02/21付)
*8位 … *6280枚: 難波章浩 -AKIHIRO NAMBA- 「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」 (2011/02/21付)
*9位 … *5786枚: 山下智久 「SUPERGOOD, SUPERBAD」 (2011/02/21付)
10位 … *5486枚: P!NK 「グレイテスト・ヒッツ」 (2011/02/21付)
このように、今週のオリコン週間アルバムランキングは、1位~10位まで全て史上ワーストの売上水準となった。1.6万枚を売り上げれば1位、1万枚を少し超える程度の売上で3位、5500枚を割っても10位に入れるという悲惨な水準である。
昨今は、シングル・アルバムともに、売上の低下が騒がれている。ネット配信の普及とともに、このままCDの売上は落ちる一途となるのだろうか。
(※ ワースト記録関連記事は、編集の都合上、売上枚数を一桁まで掲載)
1位のワースト記録に関してはこちらでも解説しています
・2/21付オリコンアルバムランキング、僅か1.6万枚で週間1位獲得…オリコン史上ワーストを大幅更新
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・植村花菜「トイレの神様」オリコン2週連続1位獲得時の売上は歴代ワースト1位・2位! 僅か1.1万枚で1位獲得
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遊助
SMR 2011-02-02 |
遊助の1位のタイトルは去年のオリコン年間101位並にネタですね。
「いや・・夢もてないですケド。」←この売上枚数じゃ
5000枚台で10位は寂しいですね。
あれ、ZARDの20周年シングルコレクションは集計対象外なんですかね?
パッケージメディアの終焉は近そうですね。
シングルCDの衰退→アルバムの衰退は当然の流れ。
複数買いじゃなく曲人気の時代が来ない限り今後も音楽界は低空飛行かと。
その時はCDじゃなく別のメディアで人気度を示してそうだけど
強豪のリリースがしばらくご無沙汰なら、こうなるのは当然でしょう。
もちろん昔から「穴場週」という週があったのは了承しています。
しかし80年代以前は発売直後からジワジワ売れ、数週間後にピークを迎えた後ジワジワ下がる(但し80年代アイドル系を除く)、90年代は最もよく売れるのが多くの場合発売週であろうともそれ以降そこまで急激には下がらない、というチャートアクションが一般的だったように思います。
要するに2、3週チャートに初動何万、何十万も売れるCD発売が少ない週が続いたくらいでは、それほどチャートのレベルが格段に下がるということは無かったはずです。
逆に1度ラッシュ週があれば飛躍的にハイレベル化するわけです。
というか、チャートのレベルがどうこう言われたことなんて、当時はなかったんではでしょうか?(今でもこのことでワイワイ騒いでるのは、業界人以外ではこのサイトの管理人or常連ハンドルネーム主ぐらいでしょうが。それぐらい世間では優先度の低いトピックなんでしょう。私は関心は寄せていますが、他の一部の方々みたいに悲嘆に暮れたり、パッケージメディアの終焉とかいう妙に達観したような事は考えてないです。)
で、今は大概のCD売上が初週or初日に固まってるのでチャート内に強力な新譜が補充されていかないと一気にレベルダウンするという。
今週・来週は新譜が多数登場するので多少はそういう状態は緩和されるでしょう。
じゃあなぜそういう週にもっとアーティストがCDを出さないのか、なぜ「穴場週」は「穴場週」のままなのか。
そしてなぜ突然堰を切ったように強力な新譜が同日に発売され、初登場順位を犠牲にしているかのような商法がよく見られるのか。
私もその理由がずっと分かりませんでしたが、最近こういうことではないか、という推測が1つ思い浮かんでますが・・・
これは書くとまた長くなりそう。