2015年より、オリコンランキングの集計対象となる商品に最低価格の制限「税込250円」が設けられる。
現状の制度では、価格の違いがあっても同じ1枚としてカウントされるため、方法次第では誰でも大量に売上枚数を積み上げることが可能である。今回のオリコンの動きからは、度を超えた低価格セット販売で売上枚数を積み上げる「オリコンハッキング」を防ぐ目的が覗える。
■ 100円でも1枚、1000円でも1枚
今の制度では、例えば100円でシングル1枚を売ったとしても、1000円で1枚を売ったとしても、オリコンでは1枚としてカウントされる。この事実を以下のように「悪用」すると、オリコンの売上枚数を何倍にも膨らませることができる。
例えば、特典抜きのCD1枚(¥1000)と、特典付きのMUSIC CARD10枚セット(¥100×10=¥1000)を天秤にかけ、特典目当てのユーザに強制的に10枚を買わせる。この方法で稼いだ売上枚数をオリコンランキングに計上し、あたかも大ヒットしているように見せかけることができる。最近、一部のアーティストがこれに近い方法で売上枚数を増やし始め、多くの音楽ファンの間で問題視されている。
なお、この方法については別の記事で詳しく解説しており、そちらを参考にして欲しい。
■ 250円制限で、少しは「オリコンハッキング」を防げるか？
今回のオリコンの動きにより、前述のように天秤をかける商法で売るとしても「CD1枚 : MUSIC CARD5〜6枚」くらいまでに抑えられる見込みである。ただし、それでも例えばAKB48が前述の商法を取り入れた場合は、現状の100万枚が400〜500万枚に膨れ上がる。「オリコンハッキング」防止の手段は、完全とは言えないのが現状である。
音楽・映像ソフトを販売している全国約32,000店の調査協力店（CDショップ、レンタルや書籍などを扱う複合店、家電量販店、コンビニエンスストア、 ジャンル専門店、インターネット通販）の店頭、イベント会場等での販売実績をもとに、全国の週間推定売上枚数を算出したものです。
集計対象は発売元もしくは販売元によるJANコードが付与されており、かつ日本国内向けに販売された商品としております（日本国外への発送商品は対象外となります）。また、2015年以降に発売される作品より、税込250円以上の商品を集計対象といたします。
http://www.oricon.co.jp/rank/about/
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