Hey!Say!7、首位獲得の裏にあった東方神起との「握手会 VS タッチ会」

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オリコン週間シングルチャート速報が先ほど発表され、ジャニーズの新グループであるHey!Say!7「Hey!Say!」が東方神起「SUMMER～Summer Dream/Song for you/Love in the Ice～」との首位争いを制して週間首位を獲得した。

しかし、この首位争いの裏で起きている熾烈な「音楽とは関係ない争い」について知る者は少ないと思われる。今回両者ともに初動10万枚を超えたわけだが、その裏側に迫ってみたい。

Hey!Say!7 VS 東方神起
推定売上(指数累積×1.75)推移と実売

   上に東方神起とHey!Say!7との首位争いの推移を表したグラフを示したい。通常、初動は累積指数に対して1.75倍した数字に近づくことが多い。(この1.75を補正係数と呼ぶ)

   しかしながら、今回はHey!Say!7が補正係数1.97、東方神起に至っては2.01という狂った数字となっている。このような誤差を引き起こす要因となったのが、乱発された「握手会」や「タッチ会」と呼ばれるイベントと考えられる。
東方神起の「タッチ会」である「SUMMER TOUCH会」は8月2日、3日、5日に東京、福岡、神戸でそれぞれ開催された。こちらの参加条件は次のようなものだった。

「SUMMER TOUCH会」☆参加条件

（１）「SUMMER」市販商品の帯裏記載のイベント共通券1枚でメンバー1人と1回ハイタッチ。（FC限定盤を除くCD+DVD、CDのみの2形態初回盤、通常盤どちらでも可）
（２）会場限定商品（(0シングル）購入の際のハイタッチ券1枚でメンバー1人と1回ハイタッチ。
会場限定シングルは数に限りがございます。なくなり次第終了となりますので予めご了承ください。

※共通券、ハイタッチ券を複数枚お持ちでも、1度に何回もハイタッチすることはできません。1回のハイタッチ後、最後尾に並び直していただきます。
※会場限定商品購入の際のハイタッチ券については当日限り有効となります。
 http://toho-jp.net/info/

   
CDには1枚だけ券が入っており、これ1枚で1回だけハイタッチすることが可能というものだ。さらにはこの他にも「PREMIUMミニLIVE」と呼ばれるものに関する抽選会が行われたようで、こちらの参加条件は露骨に複数枚買いを奨励する酷いものである。

「PREMIUMミニLIVE 会場限定大抽選会」☆参加条件

（１）「SUMMER」市販商品（初回盤通常盤どちらでも可、FC限定盤を除く）の帯裏記載のイベント共通券2枚1口が抽選券となります。
　（組合せ自由。例：”CDのみ”×2枚→OK、”CD＋DVD”×2枚→OK、”CDのみ”1枚＋”CD+DVD”1枚→OK）

http://toho-jp.net/info/

   
組み合わせに関する点までしっかりと明記し、抜け目がない。しかしここまで「2枚」とはっきり示してしまった例はかなり珍しいと思われる。
また、Hey!Say!7のCD発売記念握手会は8月4日に東京で、5日に大阪で開催された。ところがこの握手会が発表されたのがなんと3日であり、開催1日前だったのだ。さらには握手するためには次のような条件が示されていたのだ。

ジャニーズJr.の期間限定新ユニット、Hey! Say! 7のCDシングル「Hey! Say!」の発売を記念して握手会を東京と大阪の２ヶ所で開催いたします。 握手会当日、会場にてCDシングル「Hey! Say!」の通常盤(900 税込)をご購入された方のみ、Hey! Say! 7のメンバーと握手ができる「握手会」にご参加いただけます。
http://www.johnnys-net.jp/jfc/info/popup_heysay7_event.html

   
Hey!Say!7の場合は、握手会の開催前にCDを買っていたとしても、会場で買い直さない限り握手会には参加できないというものである。こちらも、熱烈なファンに対する複数買いを奨励するものと言えるだろう。

   ちなみに、Hey!Say!7の握手会が発表された3日に発表されたオリコンデイリーチャートは2日付、つまり木曜付のデイリーチャートである。前日までにデイリーで1勝1敗だった両者だったが、この日首位に立っていたのはなんと東方神起であった。さらに、両者はかなりの接戦を演じており、この日Hey!Say!7の指数が大暴落していたため、握手会が開催されなければHey!Say!7が週間2位だった可能性が高い。このような危機に陥ることを見越し、確実に勝つために、メーカー側が突然握手会開催を企画したという見方が多い。

   しかし、今回の例のみでなく、ジャニーズのCD発売記念握手会というものは唐突に開催される例が多い。

   ここまで読めば誰でも今回の首位争いが「音楽という側面を蔑ろにした争い」ということが分かることと思われる。では、実際にこれらの握手会によってCDの売上はどれほど伸びたのかを見ていきたい。

Hey!Say!7「Hay!Say!」指数推移
(該当日付の翌日にデイリー発表)
07/31(火)…18952
08/01(水)…17133
08/02(木)…*6583 ←この結果が出た3日に握手会開催発表
08/03(金)…*3619 ←握手会がなければここから右肩下がりだった可能性も
08/04(土)…*8663 ←握手会(東京)+Mステ出演効果
08/05(日)…*6547 ←握手会(大阪)

東方神起「SUMMER ～Summer Dream/Song for you/Love in the Ice～」指数推移
(該当日付の翌日にデイリー発表)
07/31(火)…22804 ←タッチ会のことは事前告知だった
08/01(水)…*9703
08/02(木)…*8366 ←タッチ会(東京)効果
08/03(金)…*5835 ←タッチ会(福岡)効果、台風5号上陸
08/04(土)…*2690 ←タッチ会がないと途端に激減
08/05(日)…*6637 ←タッチ会(神戸)効果で首位返り咲き

という具合である。

   まとめると、特に東方神起の4日付デイリーでの動きは本当にドーピング切れといった感じに見受けられても仕方がないだろう。
両者は激しい首位争いを演じ、チャートファンは表面的にはかなり面白い戦いを見られたことと思う。しかしその裏では「音楽とは関係ない」争いがあったことも知っておかなくてはならないことだろう。

   こんな様相を見ていると、昨年12月の「関ジャニ∞8種ミサンガ商法」がまだマシに思えてこないだろうか。

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